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捨てるから「育てる」へのシフト。LFCコンポストで家庭の食循環の仕組みを作る

ゴミ問題というと、真っ先に浮かぶのがプラスチック。世界的な大問題ですが、日本特有の「生ゴミ問題」をご存知でしょうか。

燃やすゴミの約40%は生ゴミで、その80%が水分。燃やしにくいものをがんばって燃やしています。焼却炉の温度を上げるために、分別回収したプラスチックを燃焼材代わりに加えている自治体もあるのだとか。燃やしにくい生ゴミを燃やすことは、地球温暖化の一因ともいえそうです。

福岡県大木町のように、自治体として生ゴミの分別回収を実施し、生ゴミの資源化を事業にしているところもあります。

だけど、待っているだけでは何も進まない。自分で始められることはないだろうかと考えていたときに、近所の友人が紹介してくれたのが、LFCコンポスト(LFC=Local Food Cyclingローカルフードサイクリング)でした。

LFCコンポスト(LFC=Local Food Cyclingローカルフードサイクリング)

コンパクトでスタイリッシュなコンポスト

まずはコンパクトな見た目にびっくり。

コンポストというと、畑にドーンと置いてある緑色の釣鐘型のものや、段ボールコンポストしか知りませんでした。こんなに小さくていいのなら場所も選ばない。トートバック型のコンポストなんて、初めて見ました。

コンポストためしてみた

バッグはペットボトル・廃プラスチックから作ったリサイクル素材でできているそう。軽くて持ち運びしやすいのは、女性に嬉しいポイントです。

分解を早める独自配合のコンポスト基材がセットになっています。サラサラで全く匂いません。この基材を直接バッグに入れれば準備完了。混ぜるためにステンレスのスコップを準備しておきます。

コンポスト 家庭
コンポスト 堆肥
LFCコンポスト(LFC=Local Food Cyclingローカルフードサイクリング)

あとは生ゴミが出たら、基材に入れて混ぜていくだけ。生ゴミの投入量にもよるそうですが、1ヶ月〜3ヶ月ほどしたら、熟成させて堆肥にします。

4人家族の我が家は1回の生ゴミの量が約400gだったので、1ヶ月投入できそうです。コーヒーかすや果物の種、肉や魚の骨も入れられると聞いてびっくり。

コンポスト生活を始めて1週間ほどですが、夕飯の片付けの際に生ゴミをコンポストに入れるのが、楽しみの1つになってきました。

コンポストは暮らしの食循環

ローカルフードサイクリングとは、捨てれば『ゴミ』になる食べ物を、コンポストをつかって土の栄養(堆肥)に変え、それで野菜を育てる。ローカルフードサイクリング(LFC)は、あなたの家庭からはじまる食の循環なのです。

LFC コンポストとは

LFCが大事にしているのが、半径2kmという小さな単位での循環。その小さな循環を増やすために、忙しい都会人でもできる簡単・便利で、シンプルなコンポストを開発したのだといいます。

どうしても出てしまう野菜クズや卵の殻などの生ゴミが、野菜を育てる土壌になる。それが自分の家でできていることに、確かな喜びを感じています。

環境問題やゴミ問題という大きな枠で捉えてしまうと、なんだか太刀打ちのできない大問題のように感じてしまうかもしれません。

だけど、「家庭でコンポストをする」という小さな習慣を取り入れるだけで、ヒトゴトがジブンゴトになります。

捨てない暮らしを始めたい。そんな方におすすめです。


ライター:CHIHIRO

オーガニック&フェアトレード店で約8年勤務。地産地消に目を向けるべく、稲作農家でパート中のライター。趣味は旅行、読書、薬膳の勉強。バルト三国とフィンランドに取材に行くことが目標。好きな言葉はThink Globally, Act Locally.

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