行き場を失った野菜に新しい価値を。農家と共に奮闘する若き社長の想い
かけられた愛情も育った期間も、そして、おいしさも同じなのに、店頭に並べてもらえない野菜があります。
「規格外野菜」と呼ばれるそれらは、ひとの手のぬくもりを感じることもなければ、味わってもらうこともなく廃棄される運命に。
そんな現実を知り、立ちあがったひとりの青年がいました。

OYAOYA代表 小島怜
子どもの頃から野菜が大好きで、大学で農業を学んでいた小島さん。行き場を失った野菜との出会いが、起業のきっかけとなりました。
規格外だからといって値引きをするのではなく、適正な価格で取り引きできるよう、農家とWin-Winな関係を保もてるよう立ちあげたのが、乾燥野菜ブランド『OYAOYA』。大学在学中のことでした。
くわしくは、「1記事でわかるOYAOYA」をどうぞ。
京都で京野菜を扱うブランド『OYAOYA』のポップアップストアが、松屋銀座で開催されるとのことで訪問。小島さんにお話を聴いてきました。
なぜ乾燥野菜に?
「規格外野菜をそのまま流通させると買いたたかれてしまうという農家さんの話と、消費者側での課題として、一人暮らしのひとが人参1本買って使いきるのが難しい現実をなんとかしたいという思いから、手軽に使える乾燥野菜に行き着きました」
苦労していること
「意外とまだないんです。ただ、乾燥野菜というものがまだ認知されていないなというのがあるので、まずは知ってもらうことですね。そして使いかた。お味噌汁やスープにいれるというのは意外性がないので、これだ!というアイデアを見つけたいなとは思っています」

やっていてよかったこと
「ユーザーさんと話ができたり、農家さんとの信頼関係が構築できたり、ラディッシュを産地化させるプロジェクトがうまれたりするのはやっていてよかったですね。京丹波に、京都でラディッシュを一番多く育てている農家さんがいて、『丹波のラディッシュ』みたいなかたちで産地化できたらいいなという話があります。『農業はもうからない』というのを覆す事例として、ラディッシュを産地化させ、ひとを雇用する取り組みに呼んでいただいたりするのは、OYAOYAをやっていてよかったなと思います」
OYAOYAを食べて欲しいひと
「みなさんに食べていただきたいです」

今後の目標
「ドライフルーツもやってみたいという思いもありますが、今は、京都の6農家さんと深いお付きあいをしていきたいと思っています。パッケージはいいとしても、使いづらさとか量が微妙だなと感じるところもあり、そこは改善しユーザーさんにご満足いただけるものにしたいです。ユーザーさんと直接お話する機会をつくれる、このようなポップアップストアを増やせるといいなとも思います」
OYAOYAの乾燥野菜アレンジレシピ
わたしと『OYAOYA』の出会いはnoteでした。
ある日、いつものようにながめていたときに目にとまった「規格外野菜」というワード。『OYAOYA』が投稿した記事に心が動いたのです。
さっそく取り寄せ、食べてみてすっかりファンに。うちの”常備菜”として、いつも身近にある存在の仲間いりを果たしました。
これまでにつくった2つのレシピを、さいごに紹介します。


