toggle

【広田英里】指先は“縁”のパーツ。開運を招くなら手をかけて

所作の美しい人は決まって指先が綺麗だ。なにも派手なネイルをしている意味ではない。爪先まで手入れが行き届いているのである。会話における身振り手振りで、人は自然と相手の指先に目が行く。爪は、人に自分の印象を与えるだけでなく良い運気を呼び込むパーツでもあると、ネイルサロン「RURI NAIL」のオーナーで開運ネイリストの広田英里は話す。

広田さんはいつからネイルアーティストを目指していたんでしょうか

高校生の時、実は違う道を考えていたんですが、たまたま夏休みに自分でデザインしたネイルをしていたら、友人から「それどうやってやるの?やって欲しい」と言われて。お泊り会で夜通し4~5人にネイルをしてあげたんです。「どういうのがやりたい?」と聞きながら、それぞれに合ったデザインや色でネイルをするのがとても楽しく感じましたし、何よりも友人の顔がみるみるうちに輝いていって、嬉しそうに何度も手をかざして爪を眺めている姿を見ていたら、自分のテンションも上がっていきました。こういうお仕事があるんだったら自分はこの道を進もうと進路を変更し、高校に行きながら週末はネイルスクールへ通い出しました。

もっと多くの人に喜んでもらいたい、もっと早く技術を習得したいと思ったので、アートやスカルプチャーなどそれぞれ強みの異なるスクールに3校ほど通ったのち、総合サロンへ就職したんです。そこでの学びは多かったんですが、だんだんもどかしさを感じるようになりました。自分の意思だけでは使いたい材料を用意してもらえなかったり、新色が出てもすぐに取り入れてもらえなかったり。仕方なく自腹で購入しサロンに持ち込んでやるうちに、自分でお店を始めた方がいいな、なんて考えるようになって。24歳の時に場所を借りてネイルサロン「RURI NAIL」を開業しました。最初は横浜で13年間、その後場所を移して2012年に白金店、2015年に青山店をオープンし今に至ります。

開運ネイリストと呼ばれるようになったきっかけは

風水の先生との出会いからです。ある日突然、友人から電話があり「忙しくてサロンに行けない人がいるんだけど、出張ネイルって頼める?」と。ふたつ返事で風水の先生のもとへ出張ネイルに伺いました。その先生から何冊かもらって読んだ風水の本がおもしろくて、自分の中にすっとフィットしたんですよね。風水では爪が大事なパーツと考えられていることや、ジュエリー(天然石含む)にも風水が関係していると知ったら、もっと極めたいと思うようになり、学校に行き始めました。不思議なんですが、風水を勉強し始めてから夫と出会うなど、私自身に良い運気が巡ってくるようになったんです。開運ネイリストとして『幸せを呼ぶ風水ネイル』という本の監修に携わらせていただいたのもそのひとつで、すべては人とのご縁でつながっています。

風水では爪が大事なパーツとされているんですね

風水では、動かすことで風が起こると考えられています。風を起こすといい気が入ってきますが、逆に風が滞ると悪い気が入り込んできます。体の中でもっともよく動かす指先はご縁を招くパワーを持ってるので、風を起こしやすい末端の爪先は、いい気を巡らせるためにもお手入れをしておく必要があります。爪先に色やツヤを与えたり、輝石などでキラキラさせたり、自分の気持ちをそこに向かわせることで、欲しい風を呼び起こせるようになるんです。

実際、私のお客様から嬉しい報告をたくさん受けています。ある方は、なかなかパートナーと出会えなかったのに、RURI NAILに来るようになってからステキな男性と巡り会い、そのまま結婚、妊娠と、とんとん拍子。本の出版まで決まったんです。ネイルで使っている石のパワーによって運を引き寄せたんですが、その力が強過ぎるので一旦お休みしているくらい(笑)。

風水のネイルは、色・デザイン・モチーフ(天然石など)が重要と言われています。地球からの英知を何千年、何万年と蓄えてきた石の力は壮大で、その人にパチッとハマると想像もつかないパワーを発揮するんです。そこにデザインや色が加わると、計り知れないものになり、ラッキーな出来事が起こり過ぎて困る人も。私なりの統計なんですが、素直で信じる気持ちのある人、ネイルを愛でる人には、ハッピーを引き寄せるパワーがあるようです。

発売されて間もない「フォーチュン HAS セラム」でこだわった点は

これもまた美容業界にいる友人とのご縁がきっかけになるんですが、ハスの成分が美容に良いと聞きまして。2015年のRURI NAIL青山店オープン記念で、ハスにフラーレンなどの美容成分を入れた美容液(ハスセラム)をお土産にしたら、思いのほか好評だったんです。私自身もすごく気に入ったので、ずっとつくりたいと思っていたサロンオリジナルのネイルオイルに、そのハスセラムを入れようと思いつきました。

自分のブレンドしたボタニカルな要素と、サイエンスの力でできたハスセラムをミックスさせるのが大変で、工場選びにひと苦労。さらに香りにもこだわったら、完成までに2年かかってしまって(笑)。自分が納得した成分しか入れたくなかったので徹底的にこだわり抜いたら、ささくれや傷の修復、再生を助けるほど高品質なセラムに仕上がりました。

誰にでもできるハッピーを呼び込む方法はありますか

髪を伸ばしっぱなしにしておくとデトックスされずに悪い気を溜め込んでしまうと言われているように、爪も同様で自爪のまま伸び切っている人は運気が悪くなります。爪はいい気を巡らせる大事なパーツだからこそ、そこに気を向けてあげるべきです。“気が入る=運気が良くなる”ということなので、整える、ツヤを与えるという最低限のケアをしている人としない人とでは大きな差が出ます。

また、風水は環境学とも考えられており、花を大事にしています。だからRURI NAILでも花を絶やしません。風水では女性は花に例えられていますし、今年は特に花のパワーが強まる年で、細胞に入ってくると言われている切り花を置くことをオススメしています。花を飾る人と飾らない人の9年後の容姿は、かなり違いが出るという話は風水の世界では有名なんですよ。

男性は陽の気で、女性は陰の気があるから、そのバランスを保つためにお互いを必要としているんです。女性は男性とのご縁があってさらに運気がアップする生き物だから、ハッピーを呼び込む準備を常に整えていて欲しいなと思います。

編集後記

風水において今年は水の年とされており、水は女性を象徴しているものでもある。女性は女性らしく振舞うようにし、肌の潤いとツヤを維持するよう努めたい。自分を綺麗に保つことは相手の気持ちを良くすることにもなり、それはやがて福として自分に返ってくると広田は言う。 所作の美しい人が指先まで綺麗に見えるのは、もしかすると爪を整えるという行為が、自然と行動まで気を配らせるからかもしれない。これまで無頓着だった人はこれを機に風を起こす指先に配慮し、ハッピーを引き寄せるネイルに挑戦してみるのはどうだろうか。

プロフィール

2001年「指先からハッピーに」をコンセプトにネイルサロン「RURI NAIL」をオープン。縁のパーツといわれる指先に、色やモチーフ、天然石を入れることで誰もが持っている未知数の魅力を引き出すネイルを提供している。書籍「幸せを呼ぶ風水ネイル」(KKベストセラーズ発行)では、開運ネイリストとしてネイルスタイルの監修・制作を行う。

広田英里
RURI NAIL オーナー/ネイルアーティスト

関連記事