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ヘアダメージをコントロールする「リタッチ」の真髄

リタッチ

【リタッチ】

この言葉の一般的な認知度は、中庭の感覚だと10%くらいです。

だからお客サマに「リタッチで!」ってオーダーされたら、ちょっとびっくりしますね!(もちろん良い意味で)

ちなみに「リタッチ」はこんな感じで使われていますよ♪

◆ケース1:カウンセリングのとき
中庭「今日はどうしますか~♪」

お客様「2ヶ月も伸びちゃったから…リタッチで!」

驚くニワちゃん(に似た猫)

中庭「!! このお客様…で、できる…!」

◆ケース2:予約時の電話にて
中庭「当日のメニューはいかがいたしますか?」

お客サマ「カットとパーマとリタッチで!」

驚くニワちゃん(に似た猫)

中庭「!!(パーマのときはリタッチですよね♪ )」

みなさん、もうおわかりですね!「リタッチ」とは、ヘアカラーの根元染めのことをいいます。

いわゆるプリン状態になっている、黒く伸びてきた髪だけを染めるということですね。

見直される「リタッチ」

では、みなさんはヘアカラーをするとき、リタッチだけしますか?それとも全体染めをしますか?

全体染めをする方が圧倒的に多いと思います。しかし、美容業界では現在「リタッチ」の概念や技術が見直されているんです!!

なぜか!? それはヘアダメージの理論が確立され、認識されたからなんですね!

※ちなみに「リタッチ」という言葉を間違って使ってる美容師さんがいたので、ダメな見本として覚えておきましょう

リタッチの使い方、ダメな見本

…え??

サロン『スカイスパ』の渡邉さん「俺も、人生リタッチしたいんだァ~~~!」

…??? 中庭、まったく意味がわかりません!

よくよく聞いてみると「人生をリセットしたい」って言いたかったみたい(笑)美容師さんも色々大変なんですね! 人生リセットできると良いですね、渡邉さん☆

「リタッチ」が注目されている理由

はい!話がそれましたが「リタッチ」が美容業界で注目されいる理由についてお伝えしていきます。

それは、髪に一度ダメージを与えてしまうと健康な髪には戻らないという「ヘアダメージ減点法」が美容師のあいだで広く認知されてきたからです。

ヘアダメージ減点法を簡単に説明すると健康な髪を100点とした場合、カラーリングすると-10点、パーマをすると-10点、ブリーチすると-30点、縮毛矯正すると-30点…といったように、髪に薬剤を使う施術をしたら必ずダメージのリスクがあるということ。

目指せ、安室ちゃんロング

「じゃあトリートメントしたら良いじゃん?」って思った方は、こちらの「ヘアダメージ減点法」をご覧あそばせ♪

トリートメントは髪をキレイに見せることはできても、髪を修復することはできないんです。

抗えない髪へのダメージ

ヘアカラーの色味

今までは「ヘアダメージ減点法」の考えは認知されていなかったので、カラーリングといったら当然のように毛先まで全体を染めていました。

もちろん、美容師側もダメージをできるだけ減らすべく、薬剤を弱めたり、カラー剤や髪に処理剤(トリートメントのようなもの)を施したりと髪のケアはしてきました。

しかし、いくら頑張っても減点-10点のところが-7点になる程度で、やはりダメージはダメージです。染めたては処理剤の効果で手ざわりが良かったとしても、サラサラなのは1~2週間程度。

たとえ美容室帰りの髪がサラツヤで良くなったと感じたとしても、髪の毛のポイントが減点されているのには変わりありません。

では、どうすればいいのか?

リタッチ

こんな方には「リタッチ」をおすすめします。

  • 髪を伸ばしている方
  • ツヤがあって扱いやすいパーマをかけたい方
  • しなやかでナチュラルな縮毛矯正をかけたい方

つまり、パーマを楽しみたい方や自然な縮毛矯正を希望する方、ツヤのあるロングを目指して伸ばしている方は「カラーの色味を手放すこと」を提案します。

これが“リタッチの真髄”です。

色味というのは「アッシュブラウン」や「オリーブブラウン」「チェリーピンク」「ミルクティー」などの「色」のことです。

この色を手放すと、どんな髪色になると思いますか?

ヘアカラーの色味を手放す

ヘアカラースケール

これはレベルスケールといって、髪の明るさを計るヘアカラーチャートです。だいたい日本人の黒髪は4番~5番(4~5トーン)です。

髪が黒く見えるのは、赤褐色がいっぱい集まったメラニン色素のためなんですが、このメラニン色素を脱色(ブリーチ)することで、髪がこげ茶→オレンジ→黄色→薄黄色→白へと脱色されます。

普段みなさんがしているヘアカラーは、ブリーチ(脱色)+色味でできているんですね。

例えば、ピンクブラウンに染めた1ヶ月後って髪がどうなっていたか覚えていますか?マットやアッシュ系にしたとき、どれくらい色持ちしましたか?

ヘアカラーの「色」は、もともと髪の色素にないもの。シャンプーを1回するごとに髪から取れていきます。特に鮮やかな色になればなるほど色持ちは確実に悪いです。

その鮮やかな色味がとれてなくなると脱色で明るくしているだけの色(髪の毛に残っている分だけの自分のメラニン色)に戻ります。

もちろん、全部のカラー色素が抜けてしまうわけではありませんが、ザックリそんなイメージです。

リタッチの真髄とは?

ヘアカラーの施術中

実際は髪のダメージや明るさ、染める色味によって色の持ちはもっとさまざまなケースに分かれますが、どんな場合でも美容師側もお客様も共通で認識しなければいけないコトがあります。

それは「ヘアカラーやパーマデザインは髪のダメージ(残りポイント)と引き替えに行なうモノ」ということ。

オシャレを優先して楽しむために毛先まで染めるのか?それとも、髪のコンディションを優先させてリタッチにするのか?

このダメージコントロールの視点が必要不可欠です。

ちなみに、実際のリタッチはブリーチだけではしません。髪質に応じたキレ~イなブラウンで行ないます♪

これなら色落ちも毛先のダメージもしないですよ。自分の髪色を活かしたヘアカラーですから。

“色味を手放した人だけが出会えるヘアカラー体験”…それが、リタッチの真髄なんです♪

 

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